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「穏やかな表情だった」 翁長知事の枕元に青い帽子 弔問客ら遺志継ぐ決意

2018年8月10日 06:22

 那覇市の自宅で9日に営まれた仮通夜には、各界から弔問客が駆け付けた。がんと闘いながら新基地建設阻止の姿勢を貫いた翁長雄志知事をねぎらい、悲しみの中で「遺志を引き継ぐ」と決意を示す声が相次いだ。

沖縄県の翁長雄志知事

 弔問客によると、知事はかりゆしウエア姿で眠り、枕元には11日の県民大会でかぶる予定だった辺野古の海を表す青い帽子、愛用の眼鏡などが置かれていた。

 臨終に立ち会った親戚で元那覇市上下水道局長の翁長聡さんによると、知事は家族が「お父さん」などと呼び掛ける中、静かに息を引き取ったという。「非常に穏やかだった」としのぶ。

 前名護市長の稲嶺進さんは妻律子さんと弔問に訪れ「大きな希望を失った」と語った。県民大会に触れ「県民の心を一つにして撤回を支え、辺野古は造らせないということを改めて確認する場になってほしい」と願った。

 県議会与党の照屋大河県議は、枕元の帽子について「沖縄のきれいな海のように鮮明な色」と表現。知事の家族から「思いをつないでほしい」と託されたとし「取り組みを引き継いでいきたい」と誓った。

 「沖縄の歴史、現状を全国、世界に発信しようと最後の1分1秒まで突っ走った人だった」と話した元県議会議長の喜納昌春さん(71)は2013年1月27日、東京の日比谷野外音楽堂で開催された「NO OSPREY東京集会」に当時那覇市長で県市長会会長だった翁長知事と共同代表として参加した。

 全市町村の代表が上京した沖縄史上初の大行動をけん引した姿を振り返り「翁長さんの『イデオロギーよりアイデンティティー』という思い。沖縄の声を一つにまとめる政治家の力を感じた。本当のオール沖縄の流れをもう一度構築しなくてはいけない」と話した。

 県政策参与を務める照正組会長の照屋義実さん70は、2期目の出馬に期待し「体力を温存して大一番に備えてほしい」と書き添えた暑中見舞いを知事公舎宛てに送ったばかり。「悔しいよね」と目に涙をためた。一方、激務でいつも険しかった知事の表情は一変して柔らかだった。「背負ってきたものから解放された。どれだけ苦しかったんだろう」とおもんぱかった。

 
沖縄県知事 翁長雄志の「言葉」

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