那覇市久茂地のビル11階にある職場の窓から、ぼんやり外を眺めていると、トンボが1匹視界を横切った。窓に近づくと、すーっと飛び去っていった。こんな高い所まで上がってくるのかと驚いた

▼サンサナー(クマゼミ)のにぎやかな鳴き声と入れ替わるように、軽やかに群れ飛ぶ南方系のウスバキトンボが各地で見られるようになった。最近続いた台風の南風に乗ってきたのだろうか。台湾などから飛来し、沖縄から九州まで飛んでいくという

▼トンボはしまくとぅばでは「アーケージュー」。トンボの古語「秋津(あきづ)」は、台風と同様に秋の季語だ。週間予報によると月曜日以降、最高気温が30度に達しない日もある。自然界では季節が移るかすかな兆しが

▼夜、ときおり吹く涼やかな風に、はためくのぼりが今年の風物か。28日の北谷町議選などの告示を皮切りに、9月9日の集中投票日には26市町村で一斉に選挙が予定されている

▼約490人の立候補予定者は、各地で準備を進めている。出馬する皆さんはグソーから帰ってきた祖先や、久しぶりに集まった親族と語らう暇もなかったかもしれない

▼9月30日には知事選と宜野湾市長選が控え、旧盆が終われば本格的な選挙シーズンの到来。暑さが落ち着く処暑も過ぎたが、沖縄の政治の世界では、これからが「熱さ」本番だ。(玉城淳)