タクシー運転手が事件や事故に遭遇した際、迅速に警察へ通報できるタッチパネルが29日、全国で初めて県内のタクシーに導入された。運転席横にパネルが設置されたタクシー「タクパト」では、車載カメラの動画や位置情報がパネルに触れれば県警通信指令課に届く。沖縄総合事務局によると、沖東交通グループのタクシー400台で試験運用し、事件・事故の早期解決につなげる。

タクシー運転手が事件・事故に遭遇した際に、タッチパネルを押すと位置情報などが県警に通報される=29日、那覇市・沖縄総合事務局

 タクパトは内閣府の予算約1億円を使い、総事局と県警、県ハイヤー・タクシー協会の3者が協力して実現した。衛星利用測位システム(GPS)やカメラが2台取り付けられ、車外前方と車内の映像が記録される仕組みだ。

 パネルの通報方法は2種類。強盗や車外での殺傷事件など重大事案に遭遇した際は「緊急通報」を押すことで、GPSの位置情報や通報の数分前に撮影された映像が通信指令課に送られる。

 泥酔者や未成年の深夜徘徊(はいかい)などを見掛けた場合は「通報」を押した後、泥酔者、少年補導、けんか・口論などの6項目から選択する。

 総事局の嘉陽田朝亮(ともあき)安心・安全対策推進官は、タクパトの記録映像が県警の事件捜査に役立つとし「タクシーが事件・事故を見ているんだと知ってもらい、犯罪の抑止につながれば」と期待した。

 県ハイヤー・タクシー協会の東江一成会長は「将来は県内全ての法人タクシーに防犯機器を搭載し、防犯に貢献したい」と話した。