台風21号の影響で長期閉鎖が懸念される関西空港。沖縄に1日計13便を送り出す関西最大の「空の玄関口」の閉鎖で、沖縄観光への影響は避けられない状況になっている。関西エリアは沖縄を訪れる国内客の2割を占め、今月中旬からは高校生の修学旅行が本格化する。航空会社は関空便を振り替えたいが、近隣空港はダイヤが過密で難しい状況という。LCC(格安航空会社)は、限られた機材と乗員で運航しており、関空での足止めが関空発着以外の路線にも響いて欠航。沖縄路線も継続的に影響を受ける可能性がある。(政経部・平島夏実)

台風21号による高潮で浸水し、誘導路などに水が残る関西空港=5日午後(共同通信社機から)

近隣空港へ変更困難

 県の発表では、2017年度に沖縄を訪れた国内客は688万7900人。うち関西エリアは140万5500人(20・4%)を占める。関東エリアに次いで多いが、大阪府北部地震があった6月は前年同月比4400人(3・7%)減となった。今回の台風21号が追い打ちをかけた形で、沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)は旅行マインドの低下に気をもむ。

 県の集計によると、3~5日の3日間で那覇発着路線60便(速報値)が欠航。8192人(同)に影響が出た。滑走路の閉鎖が長引けば、観光客数が6月より大きく減少することもあり得るとして、情報収集に努めている。

 「被害の少なかった伊丹空港は普段からダイヤが詰まっている」。日本航空(JAL)沖縄支店の渡部勝磨支店長は、関空便を振り替える難しさを指摘する。一方、関空は滑走路が水没しているだけでなく、航空機を引っ張ったり手荷物を運んだりする作業車も被害を受けており「台風前と同じ体制まで戻るには時間がかかるだろう。関空と同じ海上空港となる那覇空港第2滑走路も注意が必要だ」とみる。

 JTB沖縄の杉本健次社長は、9月中旬から12月前半まで続く修学旅行シーズンへの影響を懸念。JTBには9月の関空出発分で3校、計500人近い予約がある。「関空の復旧を急ぎ、それまでの間は利用可能な空港で増便を検討してほしい」と話す。

 関空に拠点を構えるLCCのピーチ・アビエーション(大阪府)は、保有する航空機21機のうち3機が関空で足止めになっている。結果として機材繰りと乗員繰りが付かず、5日には福岡-那覇やバンコク(タイ)-那覇が欠航した。