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【解説】子育て支援策のインパクト大きく 名護市議選、新基地は争点化せず

2018年9月10日 08:55

 名護市議選は辺野古新基地建設に賛否を示していない渡具知武豊市長を支える与党候補と建設反対の野党候補がそれぞれ13人当選し、議席を二分した。与党側は渡具知氏が再編交付金を財源に進める子育て支援策の継続を前面に出して支持を集め、野党勢力を縮小させた。一方、2月の市長選で惨敗を喫した野党側は、「辺野古」を争点化できなかったものの、議席を1減にとどめ、踏みとどまった。(北部報道部・又吉嘉例)

一斉に投票箱を開け、開票作業をする名護市の職員=9日午後9時すぎ、名護市民会館

名護市議会議員選挙の当選者の構成

一斉に投票箱を開け、開票作業をする名護市の職員=9日午後9時すぎ、名護市民会館 名護市議会議員選挙の当選者の構成

 「無償化」のインパクトは大きかった。与党候補は「とぐち市長と共に輝く名護市へ」をスローガンに、今月から始まった学校給食費や保育料の無償化などをアピールし、集票につなげた。立候補者の乱立で票の分散も心配されたが、自民党名護市支部や地元経済界が支え、票を固めた。

 渡具知氏自身も与党候補の事務所開きや決起大会に積極的に出席し、支持を訴えた。8月22日には県知事選への立候補を表明している佐喜真淳氏も名護入りし、全17候補の事務所を回って「共闘」を呼び掛けた。

 一方、新基地建設反対の野党系候補は「翁長知事の遺志を引き継いで誇りある名護市を」と掲げ、「基地と引き換え」の再編交付金に頼らない子育て支援策などを訴えた。だが、首長交代の逆風や、市民に広がる「辺野古疲れ」ムードの中で基地問題が正面から問われる選挙戦とはならず、苦戦した。

 知事選の前哨戦としても位置付けられる名護市議選で、野党側が議席数を減らしたのは、辺野古反対の「オール沖縄」勢力にとって痛手だ。一方、知事選でも自民党が推す佐喜真氏が「辺野古」の争点化を避ける「名護市長選方式」を踏襲するのであれば、新基地反対の民意は繰り返し宙に浮く。県民の意思表示の機会を失わせてはならない。

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