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市政点検 宜野湾市長選(2)西普天間住宅地区 有効利用に高い期待

2018年9月12日 06:00

 2015年3月に返還され、東京ディズニーランド(千葉県)と同じ規模の約50ヘクタールが広がる「西普天間住宅地区」。市街地の中心に普天間飛行場がある宜野湾市にとり、数少ない大規模開発が可能な土地だ。それだけにどう跡地を使うのか市民の期待度は高く、隣接する「インダストリアル・コリドー地区」と合わせて新薬開発拠点やディズニーリゾートなどさまざまな青写真が浮上してきた。

開発が進む宜野湾市の西普天間地区=2017年7月(本社チャーターヘリから)

 市は既に、西原町から移転する琉球大学医学部・同付属病院などが並ぶ「健康医療拠点」を核に、公園や住宅地を整備する跡地利用計画をまとめた。具体化に向けて約260人の地権者と調整を急いでおり、来年度に土地区画整理事業の認可など手続きが整えば、20年度にも土地造成工事の着手を見込む。区画整理事業としては「異例の急ピッチ」(市)だという。

 西普天間を「跡地利用のモデルケース」と位置付ける政府も、来年度予算で琉大医学部・同付属病院の実施設計費などに88億円を要望。本年度当初予算から85億円を増額している。

 加えて、移設先が見つからず返還時期が未定のコリドー地区は、日米で一部の共同使用が決まった。返還に左右されず、25年度には同地区の水路上に整備される高架式道路が通行可能となる見通しで、西普天間を国道58号と結ぶ。琉大医学部も開学を見込む同時期に、新たな街が動き出しそうだ。

 一方、禍根も残った。同窓会やPTAなどが約2万人の署名を集め、政府が骨太方針に盛り込み閣議決定もした「普天間高校の西普天間移転」は、実現できなかった。県による移転用地の先行取得遅れに加え、市の想定以上に「自己利用」の意向を持つ地権者が多かったのが背景にある。急ぎ足ゆえに、跡地の汚染浄化が十分だったか懸念する地権者もいる。普天間飛行場を含め嘉手納以南の基地返還の試金石となる西普天間の跡地利用。着実な計画の実施が求められる。(宜野湾市長選取材班・篠原知恵)

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