どこにでもいる「普通の母ちゃん」が政治の道に飛び込み、家族5人で挑んだ選挙戦。沖縄県読谷村議にトップ当選した新人の城間真弓さん(40)は、9日午後11時すぎ届いた吉報に、選挙運動で日焼けした顔を涙でくしゃくしゃにした。「赤ちゃんからお年寄りまで、平和で安心して暮らせる読谷を目指したい」と喜びをあふれさせた。

当確の報を受け、家族らとバンザイする城間真弓さん(前列右から2人目)=9日午後11時15分ごろ、読谷村楚辺の選挙事務所

粟国村議選で女性として初の当選を決め、支持者とカチャーシーを踊る赤嶺真知子さん(中央左)。右隣は夫の雅弘さん=9日午後9時20分、粟国村東の自宅(堀川幸太郎撮影)

当確の報を受け、家族らとバンザイする城間真弓さん(前列右から2人目)=9日午後11時15分ごろ、読谷村楚辺の選挙事務所 粟国村議選で女性として初の当選を決め、支持者とカチャーシーを踊る赤嶺真知子さん(中央左)。右隣は夫の雅弘さん=9日午後9時20分、粟国村東の自宅(堀川幸太郎撮影)

 「ママだって政治に声上げてもいい。命懸けで産んだ責任があるから」。政治に無縁な家族への影響を考え、半年悩んで決めた立候補。10年続けた大好きな保育士の仕事も辞めた。あまりの心細さにプラカードで顔を隠し、泣いたこともある。弱気になっても夫盛松さん(39)から「大丈夫!」と背中を押され、3人の子どもの笑顔に励まされた。

 力を入れたいのは子育て支援や福祉だ。4年前に偶然見たドキュメンタリーを機に新基地建設問題に向き合い「自分の足元を含めて全てが政治とつながっている」と気付いた。保育士やママの立場で子育ての悩みに接し、政治の力で社会を変えたいと思った。

 「私たち大人が政治を諦めれば、この子たちの未来はどうなる」。もう見て見ぬふりはしないと、決意を新たにした。

空路早期再開に挑む 粟国島で初の女性村議

 「飛行機は離島に絶対必要。早期再開へ頑張る」。粟国村議選で女性初の当選を果たした赤嶺真知子さん(61)は、喜びよりも責任の重さを感じていた。

 「15の春」で故郷を離れ、働きながら那覇高校定時制を卒業。東京暮らしを経て30代で帰郷した。今は粟国幼小中学校の給食用に野菜を納める農家。1992年からボランティアで子ども向け書道教室も続ける。

 民生委員14年目。2015年の事故の影響で島と本島を結んでいた飛行機が運休し、不便さを痛感する。歯科医にかかるにも船が那覇に着くのは夕方。翌日通院するしかなく、朝早い戻りの便には乗れない。本島滞在費や船酔いを敬遠して体調が悪くなる高齢者も。

 「空路がないと医療も仕事も立ち行かない。人任せではいけない」と、立候補自体も女性初という村議選に踏み切った。「活力ある村にする上で男か女かは関係ない」と力を込めた。