安室奈美恵さんの楽曲13曲に乗せて打ち上げられた1万2千発の花火が、夜空を彩った。宜野湾市の宜野湾トロピカルビーチで開かれた花火ショー。最後の曲は、輝かしい未来のスタートを表現した「Finally」だった。26年に渡って活動した安室さんの歌や生き方に励まされてきたファンたちは、それぞれの思い出を重ねながら「ありがとう」と感謝し、安室さんの新しいスタートにエールを込めて「奈美恵コール」を響かせた。

安室奈美恵さんの曲に合わせて上がる花火に大喜びのファン=16日午後7時47分、宜野湾海浜公園(金城健太撮影)

 色鮮やかな花火やハート形の花火、海上花火などがあり、さまざまな色に夜空が染まるごとに歓声と指笛が鳴った。音と光が織りなすコンサートのような雰囲気に、ファンたちは酔った。

 会場の最前列で家族4人で楽しんだ名護市の看護師、大城綾乃さん(40)は「曲とともにいろんな思い出がよみがえり、涙があふれてきた」と名残惜しそう。「引退後も歌を聴き続けることができる。感謝しかないです」と話した。

 カップルで訪れた上間麻知子さん(25)=那覇市=と渡慶次司さん(29)=浦添市=は、「1曲目の『Do It For Love』からすごい迫力だった」と安室さんのライブのようなパワフルな演出に圧倒されていた。物心ついた時からファンだという上間さんは、本土に大学進学しホームシックになっていた時に、安室さんの歌を聴き、気持ちを奮い立たせたという。

 渡慶次さんも「『NEVER END』が流れた時は、この瞬間が永遠に終わらないでほしいと思った」と惜しんだ。

 沖縄市の御手洗崇さん(33)は、花火とともに流れる曲を聴きながら、引退発表後の1年を思った。「長いようで短かったな」。最後に「Finally」を聞き、「本当に終わってしまったんだ」と感じ、「今までの曲を聴きながら、新しい思い出をつくっていけたら」と話した。

 娘の彩葵(さき)ちゃんと一緒に花火を見た太田久美子さん(35)=静岡県=は「人生の節目節目に安室ちゃんの曲があった」と話した。長男を産んだ年齢が安室さんと一緒だったことから、安室さんの長男と同じ名前をつけた。「(引退表明から)1年間、安室ちゃんから『がんばって』と言ってもらった気がする」と前を向いた。

 芦沢恵さん(33)と土井恵美さん(33)=山梨県=は保育園生の頃からの仲。2人が挙げたお気に入りの曲は「Chase the Chance」と「Hero」。「(引退は)受け止めないといけない。安室ちゃんはみんなに元気でいてほしいって思っているはずだから」と涙交じりに語った。