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  • 7日夜、上半身裸で酔った米兵が読谷村の民家に侵入し、逮捕された
  • 高2の女生徒は生後5カ月の妹と窓からはだしで逃げ、近所で保護
  • 同村に住む米軍関係者は増えているが、防衛局は数を公表しない

 沖縄県読谷村内で7日夜に発生した米軍陸軍兵の男による住居侵入事件で、当時民家には高校2年生の女子生徒と、生後5カ月の妹の2人が居合わせていたことが村などの調べで分かった。上半身裸の米兵に驚いた生徒は乳児を抱きかかえて自宅リビングの窓からはだしで逃げ、近隣の家に駆け込んで保護された。周囲に「殺されるかと思った」と話しており、精神的に強いショックを受けているという。

米兵の住居侵入事件で、沖縄防衛局の中嶋浩一郎局長(左から2人目)に抗議する石嶺傳實読谷村長や村議団=19日、沖縄防衛局

 村議会は19日に臨時議会を開き、事件に抗議する決議案と意見書案を全会一致で可決した。

 村議団と石嶺傳實村長は同日、沖縄防衛局に中嶋浩一郎局長を訪ね、「被害者の恐怖は察するに余りある。断じて許せない」と抗議し、被害者への謝罪や完全補償などを求めた。中嶋局長は「極めて遺憾。米側に再発防止策などを求めた」と述べた。

 村や村議会基地関係調査特別委員会(上地榮委員長)などによると、事件が発生した7日午後10時半に父親は外出中、母親は別の子どもの迎えで家を短時間空けており、生徒はお守りをしながらリビングでテレビを見ていた。家の外壁や車を「ドンドン」とたたくような音がし、大きな怒鳴り声がしばらく響いた後、上半身裸の外国人が玄関から侵入したのに気付いて逃げたという。

 周辺住民によると、酒に酔った米兵を連れ戻そうとしたためか、女性を含む5~6人の外国人も大声を出して少女の家に入った。事件後、少女らのいたリビング向かいの部屋の引き戸は外され、床に引きずったような傷痕があったという。

 嘉手納署は8日、米空軍嘉手納基地所属の陸軍上等兵(23)を緊急逮捕。石嶺村長は19日にトリイステーションを訪れ、在沖米陸軍のセオドア・ホワイト司令官に抗議した。

米軍関係者の村内居住 増えたが人数不明

 米兵らは今回、少女宅から数百メートル離れた民泊用の一軒家を借り、誕生日パーティーをしていた。一帯は静かな住宅街で、当時あまりの騒ぎぶりに周辺住民から警察に通報もあったという。

 トリイステーションを抱える読谷村内では、「地域に住む米軍関係者が年々増えている」(ある自治会長)との実感が広がっている。だが防衛省は11年度の2222人を最後に、米軍関係の基地外居住者数を公表しておらず、村も村内居住者数を把握できない状況だ。

 逮捕された米兵らの居住地が基地の中なのか外なのかについても、防衛局は村議団に「把握していない」と回答した。同じ地域に住む米軍関係者の実態が見えないことが、周辺住民の不安を高めている。

 事件発生を受け、本紙は19日までに基地外での米兵の飲酒ルールや再発防止策を照会したが、事件を起こした米兵が所属する在沖陸軍は「防衛局に問い合わせてほしい」、防衛局は「米側に確認中」との回答だった。村当局や村議団にも、米軍や防衛局から具体的な再発防止策の説明はないという。(中部報道部・篠原知恵)