横浜市中区で21日に開幕するアートイベント「黄金町バザール2018」に、沖縄県宜野湾市真栄原のギャラリー「PIN-UP(ピンナップ)」を再現した空間がお目見えする。元社交街からアートの街づくりを進める共通点があることから参加17組に選ばれた。11回目を迎えるバザールでギャラリー空間をそのまま移すコンセプトは初めて。美術家の安里槙さん(34)や写真家の石川竜一さん(33)ら県内を拠点に活躍する11人が出品する。

「黄金町バザール2018」に出品する写真家・石川竜一さん(左)と点描画家・編宇途際さん(右)、ギャラリーPIN-UP(ピンナップ)オーナーの許田盛哉さん(中央)=19日、宜野湾市真栄原・ギャラリーPIN-UP(ピンナップ)

 若手クリエイターの発表の場となるバザールはユニークな取り組みとして全国的に注目を集める。認定NPO法人黄金町エリアマネジメントセンターが主催し、横浜市が共催する。京急線「日ノ出町駅」から「黄金町駅」間の高架下スタジオや周辺で開かれ、ピンナップも一つの建物を借りて10月28日まで開かれる。

 ピンナップは宜野湾市出身の許田盛哉さん(29)が、かつて「新町」と呼ばれた真栄原の一角に2017年5月にオープンさせた。20回の個展を開くなど県内若手アーティストの活動の拠点として定着しつつある。

 黄金町も近くにかつて米軍基地があり「新町」と似た歴史を持つ。この地で沖縄の作家が発表する場を得たことに許田さんは「廃れた街をアートで変える取り組みでは日本一のイベント。お世話になっている作家さんのアピールの場ができてうれしい」と喜ぶ。

 点描画家の編宇途際(あみうとざわ)さん(30)は「ギャラリーをそのまま持っていくという発想に驚いた」と話す。「黄金町」と「新町」をリンクさせる思いを込め「フラップブリッジ」という作品で両者のつながりを表現する。

 宜野湾市出身の写真家・石川さんはピンナップで個展を開いたときの作品5点を出す。「似た成り立ちを持つ場所ということが面白い。沖縄の若い世代の文化は注目されている。自分たちから動いていくことは大切だと思う」と話した。

 このほか出品する作家は次の通り。(敬称略)

 丹治莉恵(彫刻家)、知花幸修(染織家)、トグチナオ(paiter)、長濱良起(ライター)、七海愛(写真家)、パトリシア・サユリ(染織家)、真壁輝(写真家)、松本太郎(写真家)