30日の沖縄県知事選に立候補している佐喜真淳氏(54)の支援のため、菅義偉官房長官が今月に入り3度も来県している。佐喜真氏の公約実現に向けた国の支援をアピールする。沖縄基地負担軽減担当を兼ねるが、官房長官が地方選挙にこれだけ入るのは異例だ。

今月に入り佐喜真氏(左)の応援に3度も入った菅官房長官(中央)=20日、那覇市

 20日、日本維新の会の下地幹郎衆院議員の求めに応じ定例会見を1時間早め、那覇市内で開かれた同会の集会に駆けつけた。

滞在は2時間

 来県は17日の石垣市に続く日程で、今回滞在は約2時間。自民党総裁選で安倍晋三首相が連続3選を決めた日で「本来なら打ち合わせをしている時だが30分は(沖縄に)いられる」(菅氏)と知事選重視を際立たせた。

 渋滞で遅れるのを懸念し、沖縄都市モノレールに乗った菅氏は「2両編成でいっぱいと聞いた。3両か4両か検討している」と、佐喜真氏が掲げる「車両編成の見直しと増便の推進」を後押し。

 菅氏は21日の会見で、記者の質問に答えて選挙結果に関係なく進める考えを示した。5月に指示を受けた沖縄振興開発金融公庫などは融資策などの検討を始めている。

携帯料金値下げ?

 16日に那覇市内であった若者集会では、携帯電話大手3社の利益率をやり玉に挙げ、4割程度携帯代を安くする余地があるとし「佐喜真候補がこの問題を公約にした。皆さんの声が極めて大事。ぜひ実現したい」と意気込む。選対関係者は「なぜ佐喜真氏が公約に掲げると値下げにつながるのか」と当惑気味だ。

 電話やインターネットに関する規制は総務相の諮問を受け、情報通信審議会で議論される。

「国の言いなりか」

 基地問題も振興策も握っている菅氏が前面に出ることに対し、別の関係者は「企業や議員の引き締め役にはなるが、無党派にはどうか。佐喜真氏は政府の言いなりとみられかねない」と危惧。

 20日の集会で下地氏が「なんでも国の言う通りか」と話を振ると、佐喜真氏は「悪いことは悪い。県民が望んでいることはやってもらいたいと強く言う」と菅氏に宣言した。

 政権が支援する最大の要因である辺野古新基地建設については誰も触れなかった。