30日投開票の宜野湾市長選に立候補を予定する前副市長の松川正則氏(65)、県高校PTA連合会前会長の仲西春雅氏(57)の主要政策を、両氏の政策発表や弊社主催の座談会、宜野湾青年会議所主催の公開討論会などの内容から比較する。(宜野湾市長選取材班)

宜野湾市長選の立候補予定者がさまざまな振興策を掲げる西海岸エリア=2016年7月撮影

宜野湾市長選の立候補予定者がさまざまな振興策を掲げる西海岸エリア=2016年7月撮影

子育て支援

 関心の高い子育て支援策を巡り、ともに保育料、給食費、医療費の窓口支払いの無料化を掲げた両氏。今年4月時点で99人いた市内待機児童の「ゼロ」を目指す方針でも一致する。ただ、財源を何に求めるかで違いがある。

 松川氏は、政府に対して普天間飛行場による経済的損失や、騒音被害に対する「補償措置」を求めて財源に充てる考えだ。

 仲西氏は前市政の事業を精査する行財政改革に加え、観光施設を生かした施策などで税収を上げ財源に活用するとする。

 独自の政策も光る。

 松川氏は各小学校区に児童センターを建設し、ボランティア団体などの協力を得て食事提供や学習支援をする子どもの居場所づくりを目指している。

 仲西氏は市民や企業から浄財を募り「市子ども未来応援推進基金」創設で、給付型奨学金制度を整備するなど貧困問題の解決に力を入れる考えだ。

 市真栄原の旧新町地域の開発を巡り、松川氏は「総合福祉センター」、仲西氏は「総合福祉健康増進センター」の建設を計画。高齢者に向けては松川氏がミニデイやシルバーパスポート、介護予防教室への無料送迎バスなど現行事業の拡大を訴え、仲西氏は老人福祉センターの機能充実、交通需要に応じて運行するコミュニティーバス実現を掲げる。

経済・産業

 両氏とも市の振興地域である西海岸エリアをさらに開発・発展させる全体像は一致する。市特産品の田イモ栽培地域の保全・振興、民間企業の推進、支援のための産業支援センターの設置、市真志喜のラグナガーデンホテル北側沿岸の「仮設避難港」整備でレジャー施設充実、沖縄コンベンションセンターを活用したイベント誘致など主張が重なる。

 松川氏は「スイーツのまちぎのわん」を宣言し、菓子店やレストランなどで田イモを素材とした商品開発推進を挙げる。大型商業施設の誘致実績を例に、市内就業人口の倍増を訴える。

 仲西氏は仮設避難港整備で県と連携し、クルージング、海産物・特産物の消費などの拠点、海釣り公園などの設置でオーシャンフロント・リゾートの実現を掲げる。田イモは6次産業化を推進する。

 ソフト面では、松川氏は店舗リフォーム補助制度などを創設、空き店舗対策事業の充実を図り、商店街の活性化、在宅就業の推進を挙げる。

 仲西氏は観光施策を体系的にとりまとめる市観光基本計画を策定、市内商工業者の育成・支援を兼ねた住宅リフォーム補助制度を新設する。

教育環境

 教育環境の政策には、両氏で独自の政策が目立つ。

 松川氏は、従来半額補助で、今年は全額補助とした中学生の短期海外留学制度事業の拡充や、高校生、大学生でも外務省の海外留学制度の活用を支援する。

 子どもの家庭環境に関する問題に対処するため、教員支援などに携わるスクールソーシャルワーカー(SSW)を各小学校に配置する。

 仲西氏は30人学級の実現、小学1年から英語活動を取り入れる「小学校英語特例校事業」の継続実施を掲げる。

 最重要政策の「子どもの命、安心安全を守る」では「宜野湾市平和な空を守る条例」制定や小中高校、保育園上空の米軍機飛行停止の実現を訴える。しまくとぅばの普及・促進にも力を入れる。

 小中学校の校舎建て替えなどの整備、ICT教育環境の充実強化などは両氏とも挙げている。