沖縄県警与那原署は26日、南城市佐敷の県営住宅一室で、事件に巻き込まれたとみられる女性の遺体が25日に見つかったと発表した。司法解剖の結果、死因は頭に強い力が加わったことによる脳損壊で、数日前に死亡したとみられ、腐敗が進んでいた。複数の捜査関係者によると、頭部に鈍器のようなもので殴られた痕があり、頭蓋骨が折れていた。署は女性が強い殺意を持った何者かに殺害されたとみて捜査を進めている。

遺体が発見された一室を調べる捜査員ら=26日午後2時44分、南城市佐敷

 署によると、25日午後6時半ごろ、「新聞が何日分か取られていない」と知人女性から119番通報があり、室内を調べたところ発覚した。署は遺体が連絡の取れない住人の女性(88)とみて特定を急ぎ、事件につながるようなトラブルがないか調べている。

 捜査関係者によると、遺体は居間でうつぶせの状態で倒れていた。部屋が荒らされた形跡はほとんどなく、目立った着衣の乱れもないという。財布には現金も残っていた。

 県営住宅は5階建て。署によると、女性は1人暮らしで、玄関と部屋に通じる掃き出し窓の2カ所は施錠されていなかった。

 現場は中城湾の港の近くで、集合住宅が立ち並んでいる。県警が周辺を規制する中、鑑識ら捜査員が行き交い、住民らは不安そうに様子を見詰めていた。

 団地の自治会関係者によると、住民女性は足が悪く、つえを使っていたという。団地の集会場であるミニデイサービスにもよく参加し、場を和ませる明るい人柄。17日朝、ごみ出しで顔を会わせたという女性は「少し世間話をしたが、いつもと変わらない様子だった」と驚いていた。

 同じ階に住む男性(55)は、1週間から4日ほど前に女性を見掛けた。女性の息子らが定期的に家を訪れていたと言い「早く犯人が見つかってほしい」と不安そうに話した。