非常に強い台風24号が直撃した沖縄県内では1日午前0時54分現在、31市町村の9万9380戸で停電が続いている。沖縄電力の担当者は「復旧作業を順次進めているが、停電が広範囲に及んだため時間を要している」と説明する。また、県や消防などのまとめで30日までに県内で少なくとも52人が重軽傷を負った。一夜明け、農作物や建物の被害も明らかになった。

暴風によって倒れ、損壊した高さ約25メートルの「琉球金宮観音菩薩像」=30日、沖縄市知花・東南植物楽園

強風で折れた焼却施設の煙突=30日、宜野座村漢那の金武地区清掃センター

暴風によって倒れ、損壊した高さ約25メートルの「琉球金宮観音菩薩像」=30日、沖縄市知花・東南植物楽園 強風で折れた焼却施設の煙突=30日、宜野座村漢那の金武地区清掃センター

猛烈な返し風で…

 沖縄市知花の東南植物楽園に4月に設置された高さ約25メートルの「琉球金宮観音菩薩(ぼさつ)像」が29日夜、台風24号の猛烈な返し風によって倒れて損壊した。

 観音菩薩像は福岡県の陶芸家・則松金藏さんが寄贈した。鉄とアルミの合金製で重さは約40トンある。平和と他者の安寧を祈り発信する場としてアジア各国の観光客から人気を集めていた。

 宮里高明副園長は「想定外の暴風によって壊れる事態になって申し訳ない。園のテーマは再生なので関係者と協議しながら必ず復旧させる」と話した。

球場の屋根吹き飛ぶ

 北谷球場では、台風24号の影響でバックネット裏の観客席の屋根の一部が飛び、グラウンドと外野の芝生席を隔てたフェンスの一部が傾いた。30日は県高校野球秋季大会の準々決勝2試合が予定されていたが使用できず、日程をずらし、会場もコザしんきんスタジアムに変更となった。

 名護市山入端~本部町崎本部の海岸沿いを走る国道449号に打ち上げられた岩石や土砂が堆積し30日、交通規制が敷かれた。本部向けが片側1車線通行となっている。

 県北部土木事務所によると、全面解除は1日以降になる。道路の清掃作業を見守っていた崎本部区の男性は「台風が来るたびに石や砂が流入するが、こんなにひどいのは初めてだ」と話した。

 また、名護市の安和前川で護岸のり面が約20メートルにわたって崩落しているのが確認された。