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「辺野古」避ける戦術が有権者とずれ 佐喜真氏、知名度浸透せず【敗因】

2018年10月1日 05:45

 政府や自民、公明、維新、希望の推薦を得て物量作戦で圧倒したにもかかわらず、地元の緩みが生じ佐喜真淳氏が敗れた。超短期戦で佐喜真氏の知名度が全県的には浸透しなかった。名護市長選同様、辺野古新基地建設の是非へ言及を避ける戦術をとったが、県内では安倍政権の基地問題への姿勢は評価が低く、政府や政党本部の前面に出た支援も票離れにつながった。

敗戦の弁を述べる佐喜真淳さん=30日午後9時43分、那覇市泉崎・ANAクラウンプラザホテル沖縄ハーバービュー

 佐喜真氏は米軍普天間飛行場の返還が原点とし、地元の県本が反対している公明への配慮で、辺野古新基地建設への態度は明らかにしなかった。代わりに訴えのメインに据えたのは「県民所得300万円の実現」など経済振興策だった。

 保守系候補が経済政策を掲げ、政府与党が実現性を担保するのはこれまでの常とう手段。しかし、沖縄タイムス、朝日新聞、琉球朝日放送(QAB)の出口調査では重視する政策に4割強が「基地問題」を、3割が「経済の活性化」を挙げ戦略とずれが生じた。

 佐喜真氏は基地の負担軽減などを掲げ、来県した菅義偉官房長官は返還の実績を強調した。だが調査では安倍政権の基地問題に対する姿勢に6割が「評価しない」と回答。県民に響かなかった。

 名護市長選の「ステルス作戦」と異なり、終盤は官邸へのアピールのため国会議員らが街頭にも繰り出した。佐喜真氏が強みとした「国とのパイプ」を「政権のいいなり」と相手側が批判したのに対し、有効な手をうてなかった。(知事選取材班・上地一姫)

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