台風24号の暴風で沖縄県内で発生した大規模な停電は、5日目の3日も全面復旧に至らず、4日午前0時現在、計600戸が停電している。いったんは解消に向かっていたものの、本島中北部の広域で再び停電が発生。台風25号も沖縄地方に接近しており、市民からは「日常生活が送れない」と疲労の声が聞かれる。識者は日常からの備蓄を勧め、自治体には積極的な情報提供を求める。

送電の復旧の仕組み

 沖縄電力によると、3日正午には本島北部で残り約170戸まで解消したが、午後6時半には5460戸に急増。「配電設備の後発的な故障の可能性がある」と説明し、多くの地域で復旧のめどは立っていないている。

 台風24号による停電の原因で最も多かったのは、電線にビニールシートや倒木が接触しての断線。電線の固定具や、電線をくくりつける金属線が強風でひび割れるなど、局所的な設備被害も多発した。

 再送電には停電地域を巡り、異常が起きている部分を全て目視で点検した上で作業する必要がある。沖電同社は1800人態勢で復旧作業に当たっているが、停電が広域な上、局所的な故障が多いため長期化している。一度停電が解消された地域でも、時間がたってから設備が故障して再発する可能性もあるという。

 浦添市牧港に住む女性(35)は、9月30日に電気が復旧した自宅が3日午後7時すぎに再び停電した。「冷凍の海産物が届いたばかり。冷蔵庫が使えないから備蓄もできない。学校や仕事の準備で、お風呂に洗濯もしないといけないのに」と困惑した。

 190戸が停電しているうるま市。市防災基地渉外課によると、正確な実数は分からないとしつつ、最大で市の世帯数(約5万世帯)の約8割が停電の被害を受けたとみている。

 市には「停電で水が出ない」「沖縄電力に電話がつながらない」といった苦情や問い合わせが100件以上寄せられた。庁舎に携帯などの充電に訪れた市民もいた。市営住宅の断水は発電機で対応し、その他の集合住宅は管理会社への問い合わせを促した。

 今後は防災対策の会議を開き、台風による停電で断水した地域の給水の在り方や、情報収集のため沖縄電力とのホットラインの開拓を検討する。同課は「想定していなかった大規模で長期的な停電に柔軟に対応できるよう議論していきたい」とした。