那覇市が長年抱える大きな課題の一つに待機児童問題や子育て支援策の拡充がある。那覇市の2018年4月1日時点の待機児童数は17年の200人から62人少ない138人に減少。16年の全国ワースト3位だった559人からは400人以上減らしたが、待機児童ゼロは実現できていない。

那覇市の保育定員と待機児童数

 市内の保育施設は14年4月の70施設・総定員7163人から、18年4月には141施設・総定員1万1405人に倍増した。

 定員が増えたが申込数も増加し、18年4月には申込児童数が1万787人。定員数は下回るが、園の所在地や年齢枠のミスマッチなどで、待機児童が解消できていない一方、定員に満たない園も発生して716人分の空きが出た。市と園は、空きの多い3~5歳児の定員枠を待機児童が多い0~2歳児の枠に変更するなどの対応を進める。

 ミスマッチのほか、保育士不足で児童を受け入れられない園もある。市は保育士確保の施策として、復職した「潜在保育士」に最大10万円を給付する事業を4月から開始。これまでに36人の復職につながった。2月時点で75人だった不足は9月には32人に減ったが、保育士が足りないために児童129人分の受け入れができていない状態がある。

 那覇市では子どもの貧困対策の施策も展開。無料学習塾の設置や子ども寄添支援員の配置などのほか、来年4月に県内の大学などに進学する学生を対象にした市独自の給付型奨学金の制度を新設した。

 子どもの貧困対策の予算に充てている一括交付金の終了を見据え、こどものみらい応援プロジェクト推進基金を創設し、17年度から2年連続で1億円ずつの基金を積み立てている。

 市長選で候補者は教育・子育て支援の拡充や独自の政策を訴えており、政策の違いなどに注目が集まる。

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 21日投開票の那覇市長選を前に、那覇市が抱える課題やその背景、これまでの経緯を紹介する。