相次ぐ台風の影響で、テレビアンテナの破損が多発し、家電量販店や電器店が対応に追われている。テレビが映らなくなった世帯から問い合わせが殺到。全国でも地震や台風による破損が拡大しており、アンテナの生産が追い付かず、修理に1カ月待ちの世帯も。入荷の時期を見通せず、電器店は「お客さまに待ってもらうしかない」と頭を抱える。(政経部・照屋剛志、島袋晋作)

台風25号による大雨で排水が追いつかず、水没した車=5日、沖縄市登川(下地広也撮影)

 沖縄市のナカマ家電サービスには台風24号が沖縄本島を直撃した9月29日から今月9日までに、アンテナ修理の問い合わせが500件を超え、社員総出で対応に当たっている。

 台風24号は瞬間最大風速56メートルを記録。県内各地で停電や倒木などの被害をもたらした。強風にあおられてテレビアンテナが折れる被害も多く、ナカマ家電サービスにあったアンテナ30本の在庫は9月29日ですぐになくなったという。

 製造会社に発注しているが、大阪府北部地震と北海道地震の復旧に加え、9月上旬に本州に上陸した台風21号で関西地方を中心にアンテナ破損の被害が多発。さらに24、25号で被害が広がり、製造各社のアンテナのほとんどが品薄となった。被害の拡大に生産も追い付かず、入荷の時期は見通せない。名嘉眞良國代表は「全国に問い合わせて、ようやく数十本は見つけたが、全く足りない」と肩を落とす。

 ヤマダ電機テックランド那覇本店は台風25号が通過した5日からアンテナ修理の来店や問い合わせが急増。アンテナそのものが手に入りにくい上、作業を依頼している協力会社の人手も足りず、工事対応は約1カ月待ちの状況という。ほかの家電量販店や、地域の電器店もアンテナが入荷できず、顧客を待たせている。

 台風24号でアンテナが破損した沖縄市の松田恵次さんは「10日間もテレビをまともに見ることができず不便だ。電器店にはいつ在庫が届くか分からず、修理の時期は未定と言われた」と嘆息する。名嘉眞代表は「アンテナに水がたまって腐食するなどの被害がこれから出てくる可能性もある。早く入荷できるようになってほしい」と話した。