「あのさ、ふぅん、お母さんがさ、ふぅん、言いよったわけ」。表記しづらいのだが、沖縄の子どもが話すときの「ふぅん」を不思議に思っている

▼英語の「you know」に近い。夢中で話すほど頻度が上がり、文節ごとに連発する子もいる。気持ちに言葉が追いつかないのか、一生懸命伝えようとする姿に思わず顔がほころぶ

▼大人で使う人は少ない。何歳ごろから「ふぅん」と言わなくなるのか。教育現場や子ども支援の現場でも、それほど意識されていない気がする

▼10日付オピニオン面の論壇で、小学校教諭の船越裕和さんが「子どもの声を聞こう」と呼び掛けた。投稿文は「先生、んとさ~ふぅん」という子どもの話し言葉で始まる。教諭と子どもがたわいない会話を楽しむ様子がほほ笑ましい

▼「聞いてほしいことを、聞いてほしいとき、聞いてほしい人に話すこと」が子どもには重要だといわれる。専門家が対面し「さあ、何でも話して」と言っても話すとは限らない。教室で日誌を付けている先生や、台所で皿を洗っている親に「あのさ、ふぅん」と話し掛けてくるときこそ、子どもの本音がにじむときかもしれない

▼国や県、市町村はこぞって子どもの支援を掲げるが、本人たちの意見はどこまで反映されているか。子どもの日常の声を聞くことがもっと重視されていい。(田嶋正雄)