毎日の当たり前だと思っている事が、人や場所によってはそうでない事を知っているつもりだ。だが意識をすることの少ない“呼吸”さえも、当たり前ではないという日常をどれだけ想像する事ができるだろうか。

「ブレス 幸せの呼吸」

 1959年、ロビンは28歳でポリオを患い、首から下がまひし人工呼吸器がなければ2分と生きられない身体になる。医者からは余命数カ月と宣告され、それならと病院から出ることを望むが、反対する医者は“2週間と生きられないぞ”と捨てぜりふを吐く。

 それから36年、ロビンと妻のダイアナは家族や友人の協力を得て、次々と工夫を凝らし、当たり前の生活を取り戻して行く。

 この実話が世に出たのは、息子のジョナサンが映画の世界にいたからだが、彼が感じた両親の息遣いの温かさが伝わってくるようだ。

(スターシアターズ・榮慶子)

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