世界最大のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)であるFacebook。ユーザー数は世界で20億人を超え、年間の売り上げは407億ドル(約4兆6000億円)に達する。そんなFacebookが最近、繰り返しトラブルに見舞われている。

 直近では2018年9月、Facebookのログイン認証情報がハッカーに盗まれ、最大で5000万件のアカウントに被害が出る可能性が明らかになり、大きな騒ぎになっている。現在のところハッカーがログイン情報を悪用した形跡は見つかっていないが、それでもFacebookの信用が大きく傷ついたのは間違いない。しかも今、別の情報流出も指摘されており、調査が続けられている。

 Facebookは16年の米大統領選でも、ドナルド・トランプ候補を後押しするようなフェイクニュースを拡散させた媒体として世界的に批判を浴びてきた。最初は疑惑を否定していたFacebookも、18年1~3月の3カ月間だけで実に5億8000万件以上の偽アカウントを削除した。それには、米大統領選に限らず、世界各地で政治的なフェイクニュースを拡散させるのに使われたとされる偽アカウントなども数多く含まれている。

 政治的なフェイクニュースを拡散させたのはFacebookだけではない。Twitterも偽アカウントがフェイクニュースをばらまいていると批判され、大量の偽アカウントを削除している。

 こうした話から、国家的なハッカーらがFacebookやTwitterなどのSNSを使って暗躍しているという事実は、もはや周知の事実となっている。だが、SNSを「利用」しようとしているのは、何も悪意を持ったハッカーたちだけではない。実は世界を見渡すと、今、フェイクニュースをダシにして国内の言論規制を強めようとしている国が出てきており、懸念の声も上がっているのだ。

SNSでフェイクニュースが拡散していることを背景に、言論規制を強めようとする国があり、懸念となっている(画像提供:ゲッティイメージズ)