国の文化審議会は19日、琉球王国の国王の陵墓「玉陵(たまうどぅん)」を国宝に指定するよう柴山昌彦文部科学相に答申した。沖縄県内からの建造物の国宝指定は初めて。

沖縄県内初の建造物の国宝指定として答申された玉陵=那覇市首里金城町(那覇市文化財課提供)

 那覇市が所有する玉陵は、首里城の西側に位置する琉球第二尚王統の王陵で、3代尚真王により1501年に築造された。現存する「破風墓」では最古かつ最大で、王陵ならではの特殊性があり、琉球地方の建築文化と葬墓制を象徴する極めて完成度の高い陵墓として、深い文化的意義があると評価された。

 尚真王が父尚円王の遺骨を改葬するために築いた。石垣で囲まれた敷地の奧に3棟の墓室が連立し、前方には祭祀(さいし)のための広い前庭がある。

 墓室は、自然の洞穴を利用しながら前面に石灰岩の切石を積み上げ、切り妻造りの屋根を持つ沖縄地方独特の破風墓の形式を持つ。

 玉陵はこれまで国指定の重要文化財で、2000年には世界文化遺産「琉球王国のグスクおよび関連遺産群」として登録されている。県の国宝指定は2件目で、これまでに那覇市所有の「琉球国王尚家関係資料」が06年に指定を受けた。

 近く答申通り指定され、建造物の重要文化財は2497件(うち国宝226件)となる。