社説

社説[那覇市長選投開票]県都の将来 この1票に

2018年10月21日 08:48

 任期満了に伴う那覇市長選が21日投開票され、即日開票される。

 無所属新人で前県議の翁長政俊氏=自民、公明、維新、希望推薦=と、無所属現職で「オール沖縄」勢力が推す城間幹子氏の一騎打ちである。

 市政の刷新か、継続かが焦点だ。

 両氏とも重点政策に「子育て支援・教育」と「経済振興」を掲げているのが特徴だ。

 翁長氏は子どもの給食費完全無償化や、現在6歳までの医療費無償化を高校3年生まで延ばすことを訴えている。

 財源として、国の支援メニューを活用するとともに、行財政改革や市長給与カットで賄う方針を示している。「安心安全な街」にするためすべての学校の耐震化を実現することも盛り込んでいる。

 「活力あふれる街」にするため那覇空港と那覇港の海浜エリア一帯を開発し、新たな産業・物流拠点を整備する構想を描く。交通渋滞解消にはモノレールを3~4両編成にし環状線化を掲げている。

 一方、城間氏は実績として待機児童ゼロに向け保育施設を2014年度の70園から約2倍に拡充、定員も大幅に増やしたことを挙げる。今後は通勤途中や兄弟姉妹を一緒に預けられることなど、さらに「利用者のニーズに細やかに対応する」と訴えている。学習支援策・無料学習塾を実施、給付型奨学金制度の創設もアピールしている。

 「のうれんプラザ」のオープンや新バスターミナルを含む旭橋再開発など中心市街地の活性化に向けた取り組みを挙げ、「稼ぐ力を高める」施策を展開するとしている。

■    ■

 米軍那覇港湾施設の浦添埠(ふ)頭(とう)への移設問題では違いが見られない。国、県、那覇市、浦添市、那覇港湾管理組合で構成する「那覇港湾施設移設に関する協議会」で軍港の配置で一致せず決着していない。両氏とも那覇空港に近い優位性を生かし、広大な跡地利用を促進する考えである。

 違いが鮮明なのは、閉館中の那覇市民会館の久茂地小学校跡地に建設される新文化芸術発信拠点施設(新市民会館)である。

 城間氏は新たな文化の殿堂として2020年度末の完成を目指し、今月内にも着工する。現市民会館敷地には新真和志支所を含む複合施設を建設する考えだ。これに対し翁長氏は、交通渋滞や建設費増加などの懸念から多くの市民から反対の声があると指摘。市長になれば、見直しを視野に入れる考えを表明している。

■    ■

 那覇市は21年に市制100年の大きな節目を迎え、今回選ばれる市長は大役を担う。

 市長選は、市民が那覇市をどのような街にしたいのか、将来像について「自分事」として考える機会でもある。

 前回市長選は故翁長雄志氏の知事選出馬に伴い、ダブル選挙となったこともあって、投票率は65・25%だった。

 自らが最重要視する政策を実現し、地域の特性を生かした街づくりを託すのにふさわしい市長は誰なのか。

 新たに選挙権を得た18、19歳も、若者目線で両氏の公約をしっかり見極め、1票を投じてほしい。

沖縄県知事 翁長雄志の「言葉」

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