沖縄戦で動員された県内21の師範学校や中等学校の元学徒が学徒の犠牲者数を明記した説明板の設置を求めていた件で、沖縄県は糸満市の平和祈念公園内に昨年建てた「全学徒隊の碑」の近くに設置することを決めた。県子ども生活福祉部の大城玲子部長が先月、「元全学徒の会」の関係者に設置する方針を伝えた。

県平和祈念公園内に建つ全学徒隊の碑=糸満市摩文仁

沖縄戦での21校学徒の戦没者数

県平和祈念公園内に建つ全学徒隊の碑=糸満市摩文仁 沖縄戦での21校学徒の戦没者数

 説明板の設置を巡っては、同会の瀬名波榮喜共同代表らが4月、県に要請し、県議会には陳情書を提出していた。県は本年度中の設置に向け、記載内容や予算措置などを調整する。

 県は、学徒隊全体の戦没者数を正確に示す資料はないとして慎重な姿勢を示していたが、同会が各校の慰霊碑の刻銘や資料、生存者の証言などから学校ごとに調査した戦没者数を刻銘することにした。学徒隊として動員されたかにかかわらず、21校に在籍していた生徒で沖縄戦で犠牲になったことが確認できた全員分の人数を記載する。同会によると、18日現在で1983人を把握している。

 県平和援護・男女参画課の担当者は「犠牲者数を記載することで、若くして戦争で亡くなった生徒がこれだけいたとの沖縄戦の実相をより具体的に伝えることができる。会の皆さんの思いを受け止め、調べていただいた数字を記載したい」と話した。

 熾烈(しれつ)な地上戦となった沖縄戦では、10代の学徒が鉄血勤皇隊やひめゆり学徒隊などとして従軍し、多くが命を落とした。