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  • 車検切れの自動車走行を、国交省がナンバー自動読取装置で調査
  • ワーストは沖縄だった。整備不良は重大事故につながると県警は注意喚起
  • 一方、自動読取装置の利用には個人情報の適切な管理が必要との指摘

 国土交通省が2017年12月までに、「ナンバー自動読取装置」を使い全国5地区で走行車両を調査した結果、那覇市首里末吉町の国道330号を走った10万8570台中0・48%に当たる522台が車検切れで、全国ワーストだったことが6日までに分かった。宜野湾市の国道58号での調査でも960台のうち3台(0・31%)で全国最多。沖縄総合事務局は自動装置を年内にも導入する方針で、県警と合同で取り締まりを強化する。(社会部・山城響)

自動で読み取った車両ナンバーと車検切れ車両のデータベースが一致すると、モニターに「HIT」の文字が表示される(国交省自動車局整備課提供)

無車検車両の調査結果

可搬式のナンバー自動読み取り装置(国交省自動車局整備課提供)

自動で読み取った車両ナンバーと車検切れ車両のデータベースが一致すると、モニターに「HIT」の文字が表示される(国交省自動車局整備課提供) 無車検車両の調査結果 可搬式のナンバー自動読み取り装置(国交省自動車局整備課提供)

全国5地区で調査

 調査は全国に約150万台とみられる車検切れ車両の運行排除を目的に実施。16年12月~17年1月の1週間と同年10~12月の2時間、それぞれ全国5地区で行った。1週間の調査は那覇市が最多で、札幌市0・28%(164台)、博多区0・22%(102台)、松山市0・17%(119台)、広島市0・16%(176台)の順。2時間の調査は宜野湾市の国道58号が最多で、西宮市、佐世保市、茨城県と続いた。

 こうした実態を受け自動装置は今年9月以降、全国で順次導入されている。走行中の車両ナンバーをカメラで自動認識し、パソコンのデータと照合して該当車両を割り出す。

 県警が車両の無保険などを取り締まる自動車損害賠償保障法違反は、今年9月末現在で122件。県警交通指導課は、車検が切れた整備不良車を運転した場合、重大事故につながる危険性に加え「(自賠責)が切れている場合も多い」と警鐘を鳴らす。

ナンバー自動読取装置

 一方、自動装置の導入についてカメラ画像の法的問題に詳しい首都大学東京の星周一郎教授は「ナンバープレートは車両の持ち主を特定できる個人情報であり、車検が有効だったナンバー情報はその都度消去するなど適正なデータ管理が求められる」と指摘する。

 個人情報保護法は、捜査権限に基づき例外的に「情報の提供」や「利用」が認められるが、重大犯罪に限定するべきだとし、「軽微な犯罪に恣意(しい)的に利用してはならない」と警告した。装置の適正利用を担保する方法として、「捜査機関は、どういう目的で何の情報を利用したかを行政文書として残すことが求められる」とした。

 【ことば】ナンバー自動読取装置 国土交通省が9月12日に導入を発表。無作為に選んだ車両を1台ずつ停車させて車検証などを調査する従来の方法と比べ、効率化が図れる。車検切れ車両には直接指導と警告書が交付され、合同で取り締まる警察が道路運送車両法違反などで摘発。車両の運行ができないように移動措置が取られる。