沖縄県読谷村のコミュニティーFM局「FMよみたん」(78・6メガヘルツ、仲宗根朝治社長)が1日、開局10周年を迎えた。同日午前7時から午後10時まで放送した特別番組には、開局当初から週1度のラジオ出演を続ける「1期生」のパーソナリティー5人が参加。鮮魚店などで働き、マイクの前で語るのさえ初めてだった5人が、手探りで1時間枠の番組を作り上げてきたそれぞれの10年を振り返った。(中部報道部・篠原知恵)

開局10周年番組に出演する(左から)FMよみたんの仲宗根朝治社長、「1期生」の読沢ひろみさん、玉城孝子さん、ナオキ屋さん、津波古功さん、宮平真一さん=1日、読谷村喜名のFMよみたん

 当初約50人だったパーソナリティーは、3カ月ごとに一部が入れ替わりながら現在は村民を中心に160人に膨らみ、バラエティー豊かなトークを展開する。希望の放送時間帯によってはパーソナリティーになるのを2年以上待つ人がいるほどの人気だ。

 多いときで仕事を三つ掛け持ちして2人の子を育てながら、週1度のトーク番組「たかりんのBeppinアフター5」を続けてきた美容師の玉城孝子さん(51)=村大木=は「マイクの前に立つと自分が出せる気がする」という。

 学生時代から生粋のラジオっ子。パーソナリティーは憧れで、募集を見て応募した。ラジオは「一人じゃないと感じられる場所」。取り上げるのは気になるニュースや子どもたちの成長、美容とさまざまで話題は尽きない。はにかみながら「気が早いけど、死ぬまでマイクの前に立ち続けたい」と語った。

 この10年間を「誇り」と表現したのは、トークと民謡番組「ひろみのユンタクタイム」の読沢(ゆんたく)ひろみさん(64)。「リスナーと元気を出し合いたい」と出演を決めた開局当初は、那覇市泊の鮮魚店で働いた後に読谷村へと飛んでいく生活。魚に関する話題も多く「魚のにおいをぷんぷんさせて作業着のままスタジオ入りしたことも」と笑う。

 しゅうとめと見るウチナー芝居で覚えたしまくとぅばの話術を番組で披露するうちに評判を呼び、58歳で司会業の道へ。ラジオ出演が人生の転機となった。「この10年は私に多くのものを与えてくれた」と感謝を込めた。