沖縄も超高齢社会に突入した。「老後の安心」をどう構築していくか、待ったなしである。

 県人口に占める65歳以上の割合が2018年3月時点で21・1%となり、21%を超える超高齢社会となったことが県の調べで分かった。

 全国の高齢化率は17年10月の時点ですでに27・7%で、最も低かった沖縄が21%を超えたことで、日本全体としてみればかつて経験したことのない超高齢社会となった。

 沖縄の高齢化率が低いのは、沖縄戦で多くが犠牲になった世代がいること、出生率が高く14歳以下の子どもの数の割合が全国で最も高いことなどが影響したためだ。

 20年の高齢化率は22・6%、人口が最も多いいわゆる「団塊の世代」が75歳以上の後期高齢者になる25年には、4人に1人が高齢者になると県は推計している。

 それ以降も高齢化率は本格化していく。

 沖縄の高齢者の特徴は独り暮らしが多いことだ。独居率は全国平均に比べ10ポイントも高く、3人に1人となっている。

 生活保護を受給している割合も高い。高齢者の貧困問題が深刻であることをうかがわせる。生活保護を受ける資格があるにもかかわらず、実際に保護を受けている割合(補足率)は2割程度といわれることを考えると、実数はさらに高まるであろう。

 沖縄の高齢者は独り暮らしと貧困によって、厳しい老後生活が懸念されるのである。

 高齢者を巡る福祉政策や地域づくりなどでもこれを前提とした制度設計が必要だ。

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 県の人口は25年をピークに減少に転じる見通しだ。

 年少人口(0~14歳)や生産年齢人口(15~64歳)はその前から次第に減っていく。

 沖縄は離婚率が高く、核家族が多い。持ち家率が低く、平均年収も全国最下位という現実が示すのは、家庭の介護力の弱さである。

 沖縄は離島県である。離島では高齢化と少子化による人口減が急速に進み、すでに超高齢社会に入っている自治体が多い。

 介護施設がない離島も多く介護のため親族を頼って本島に移り住むことを余儀なくされる高齢者もいる。

 「県民が生涯にわたり心身共に健やかで、尊厳を保ちながら充実した生活を営むことができる社会」。県が目指す超高齢社会の理想像である。

 このためには、重度な要介護状態になっても、住み慣れた地域で自分らしい暮らしができるよう、医療・介護・予防・住まい・生活支援が一体的に提供されるシステムの構築が急務だろう。

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 沖縄ではかつて高齢者は地域の「宝」として尊敬された。地域の絆が強く、互いに助け合い、高齢者を見守る伝統があった。

 沖縄市内の介護施設に入所する90代男性の財産管理などを住民が担う「市民後見人」が県内で初めて誕生する。都市部では孤立しがちな高齢者のために買い物や清掃代行など生活支援を強めたい。

 高齢者が地域社会で孤立しないよう新たな縁を築く知恵をさらに出し合いたい。