沖縄県内の児童養護施設の児童4人が、県動物愛護センターに収容されている犬を新しい家庭に送り出すためのトレーニングに取り組んでいる。殺処分を減らすための県の事業の一環で、県内の児童養護施設の子どもたちがトレーナーと共に、しつけや世話に関わることによる情操教育も兼ねる。9月下旬から「伏せ」や「待て」などの基本動作を教え、訓練終了後の12月末以降に引き取り手を探す予定だ。(南部報道部・知念豊)

家庭犬のトレーニングを受けているピノ(左)とチップ=14日、県内の公園

震え怖がっていた犬も

 事業を受託している県公衆衛生協会は、8月ごろにセンターに収容された「ピノ」(雌2歳)と「チップ」(雄1歳)の2匹を引き取った。児童らは毎週2回、訓練士の井上朝章さんの指導を受けながら訓練に取り組んでいる。

 井上さんによると、2匹は当初、人が近づくと震えて怖がっていたが、訓練を通じて次第に人に慣れてきた。児童も積極的に犬に指示を出したり、声に出して褒めたりすることができるようになっているという。

優しく接することで…

 小さい頃犬に追い掛けられて以来、犬が苦手だったという児童(6年)は「自分を変えようと進んでトレーニングに参加した。犬に優しく接することで、施設でも小さい子どもにも優しく触れ合えるようになってきた」と話した。

 井上さんは「子どもたちも犬をいとおしむ姿勢が芽生えてきている。さらに犬をコントロールできるようになると、達成感や充実感も得られるのでは」と話した。

 施設職員は「思いやりの心や言葉遣い、他人に優しくできるようになってほしい。訓練で声を出すことで自己表現が上手になり、自己肯定感を高められたらと思う」と期待した。