大弦小弦

[大弦小弦]一周忌に復活を報告する。その思いだけで…

2018年11月20日 08:00

 一周忌に復活を報告する。その思いだけで突っ走った。興南・沖尚ボクシング部で45年間、400人の高校生を指導した金城眞吉さんが73歳で亡くなってから1年の16日、教え子らが遺志を継ぐ「ウィナーボクシングジム」を那覇市西に完成させた

(資料写真)金城眞吉さん=2013年撮影

▼自宅にジムと合宿所を造り、選手と寝食を共にした金城さん。沖尚監督を退いた2014年に閉じたが、いつかジムを復活させてくれとOBに願いを託していた

▼11月に入ってもコンクリートはむき出しの状態。「命日に間に合うのか」と聞くと、OBで会長の羽地克博さん(54)はぶぜんと言った。「間に合わさなきゃ意味ないだろ」

▼作業員に混じり、工具片手にリングを組んでいたのは東洋太平洋王者だった仲里繁さん(46)と嘉陽宗嗣さん(36)だった。元チャンプ2人が設営するぜいたくなリング。熱意は実を結び、命日の翌17日にジムはお披露目された

▼金城さんの死後、OBが資金を集めてRBCに持ち込み、ドキュメンタリー映画が制作された。そしてジムの復活。日付が変わっても続く宴で、現場責任者となる次男の英樹さん(41)はつぶやいた。「おやじ、しかんで(驚いて)るはず」

▼改めて思う。忘れない人、受け継ぐ人がいる限り、死者は生き続けるのだと。10カウントは聞かない。一生聞こうとしない教え子ばかりだ。しかます。(磯野直)

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