シングルマザーの自立を支援するティアプレシャス(那覇市、山里彰代表)の事業が注目を集めている。同社が雇用した社員にヘアメーク技術を身に付けてもらい、収入安定によって家庭環境の改善につなげる活動に賛同した企業から、ビジネス講座や語学授業の無償提供が相次ぐ。社員の伊波理菜子さん(30)は技術が認められ、12月に上海で開かれるブライダルフェアでヘアメークを披露する。

上海のウエディングフェアに参加する伊波さん(中央)と山里代表(右)、ヘアメークの講師を務める柿島可奈スーパーバイザー=19日、浦添市内

 事業内容を紹介する10月の本紙報道を受け、県内のブライダル企業が同社の活動に着目。ヘアメーク技術を習得し、リゾートウエディングの現場で腕を振るう伊波さんに上海でのブライダルフェアへの参加を依頼した。

 ブライダルフェアは、中国国内最大級のウエディング見本市で、最先端のブライダルファッションや、リゾートウエディング商品を紹介。約2万人が来場する。伊波さんは、琉装に合わせたヘアメークを担当し、沖縄文化を発信する役割も担う。

 美容師として働いていた経験があり、2人の息子を育てる伊波さんは「話を聞いて、やりたいと即答した。海外でチャレンジできると思っていなかったので、とてもうれしい」と話し、「中国の方たちとも交流して、海外のヘアメーク技術も吸収したい」と意気込んだ。

 ティアプレシャスは学習塾を経営する山里代表が6月、経済事情に左右されない子どもたちの教育環境づくりを目的に設立。県内外の企業5社から出資を受けている。

 リゾートウエディング大手のグッドラック・コーポレーション(東京)の協力を得て、同社のヘアメークアーティストから技術を学んでいる。5人の社員は、グッドラック社が運営する沖縄のチャペルなどでヘアメークを請け負う。

 ほかの企業からの支援も相次いでおり、KBC学園は、仕事への向き合い方や働く意義を学ぶビジネス講座やマナー講座を無償提供する。本島内の語学学校は、英語や中国語の講座の無料受講を申し出ている。(政経部・照屋剛志)