沖縄県内の公・私立小中学校、特別支援学校の歯科検診で、2016年度に虫歯で「要受診」と診断された児童・生徒の71・9%が歯科を受診せず、治療に結びついていないことが県保険医協会の調べで分かった。調査に協力した218校のうち、虫歯が10本以上あったり、歯の根しか残っていない未処置歯が何本もあったりする「口腔(こうくう)崩壊」と呼ばれる状態の児童・生徒が「いた」と答えたのは約4割の93校に上った。(中部報道部・篠原知恵)

「要受診」の県内児童・生徒の未受診率

「口腔崩壊」の児童・生徒がいると答えた割合

「要受診」の県内児童・生徒の未受診率 「口腔崩壊」の児童・生徒がいると答えた割合

 要受診と診断後も歯科を受診しなかった児童・生徒の割合(未受診率)は、全国の保険医協会・医会が調べた21都府県平均が56・5%で、沖縄の71・9%は突出して高い。

 調査は同協会が昨年7~9月に初めて実施し、計431校にアンケートを配布した。回答した218校(小学校130校、中学校80校、特別支援学校8校)で学校歯科検診を受けた児童・生徒は6万7099人で、このうち「要受診」と診断されたのは2万6201人。未受診率の内訳は小学校68・2%、中学校82・5%、特別支援学校48・1%だった。

 学校の養護教諭を対象にしたアンケートでは「兄弟2人とも虫歯で根っこだけの歯がたくさん。父親も歯がない」「ほぼ前歯がなくあまり笑わない」「小2の児童が歯が一本もなく歯茎の状態で、口腔内ですりつぶして食事をしている」などの切実な実態がつづられた。

 生活保護世帯や準じる世帯には医療券の配布があり、各市町村で子どもの医療費無料化が進む中、受診や治療につながらない背景として、保護者の経済的・時間的余裕のなさや意識の低さを挙げる意見が多かった。