県内18の離島市町村が特産品や伝統芸能をPRする「離島フェア2018」(主催・同実行委員会)が23~25日、沖縄セルラーパーク那覇で開かれる。30回の節目を迎えた今年は計116社が約980品目を展示販売。産業まつりと並ぶ人気の物産展で、3連休と重なることもあり今年も多くの来場者が見込まれている。

 目玉は離島市町村が誇る優良特産品の出品だ。優秀賞を獲得した粟国村の「もちきび麺」、石垣市の「八重泉Butterfly Pea」、同市の「石垣島ハイ・ビール」の3品は島に昔からある素材に新しい技術や視点を加えたのが特徴となっている。2品目が受賞した石垣市は特に地域経済の活気がうかがえる。

 島おこし奨励賞は、南大東村の民謡グループ「ボロジノ娘」と、久米島町の現代版組踊「月光の按司・笠末若茶良(がさしわかちゃら)」が受賞した。どちらも島の小中学生らが、島の伝統や歴史を未来へつなげようとする活動だ。子どもたちが主体の取り組みは離島で暮らす誇りと夢を生み出しており、応援したい。

 離島フェアは1989年に始まった。前年88年に竹下登内閣(当時)が打ち出した「ふるさと創生事業」を活用し、県が、離島の資産を県民や県外の人たちに広く知ってもらう狙いで企画した。

 全国の市町村に一律1億円を配分した創生事業は、無計画な箱物の建設に費やされるなど「バラマキ」の典型として多くの課題を残した。一方、「離島の良さを県内外に知ってもらう」目的で開催された離島フェアは、県民の強い要望により創生事業終了後も、県や離島市町村などの分担金で継続されてきた。

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 特産品が一同に会するフェアの開催は、島々が競うように魅力を磨く動機付けにもなっている。

 展示のバリエーションは年々増え、県内外から訪れる人を楽しませている。

 島の多彩な食材を提供する「離島食堂」や「美ら島居酒屋」は人気コーナーの一つ。今年は10市町村から19ブースが出る。食の独自性を活性化の起爆剤に位置付ける市町村は多く、多彩な食材は離島の潜在力の現れと見ることもできる。

 ただ、この30年の間も離島が抱える最大の課題、過疎化が解消されたとはいえない。県内でも多くの島で、人口減少や高齢化による労働力不足の課題が横たわっている。

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 県は2012年度から21年度までの「住みよく魅力ある島づくり計画-沖縄21世紀ビジョン離島振興計画」で、これまでの社会資本整備を転換し「定住条件の整備」を掲げた。今年2月の同計画改定でも「待機児童解消」など住みやすさを重点におく。

 しかしこの間人口が増えた離島は、18市町村のうち石垣市、竹富町、与那国町、座間味村の4市町村にとどまっている。

 過疎化に対する離島の危機感は強い。魅力ある特産品も、豊富な食材の提供も、担い手がいてこそ。離島フェアは今の島々を知り、将来の島のあり方を考える場ともしたい。