沖縄県文化観光スポーツ部の嘉手苅孝夫部長は27日の記者懇談会で、2018年度4月から10月までの観光客数が604万6600人となり、同期間では過去最高となったと発表した。しかし、前年同期の増加率は3・4%で、県が目標とする1千万人達成に必要な4・4%に届いておらず、「現状で(目標達成は)黄色信号となった」との見方を示した。度重なる台風や、北海道・関西の震災などの自然災害が影響した。嘉手苅部長は「プロモーションを強化するなど挽回の余地はある」と意欲を示した。
10月単月の観光客数は前年同月比6・3%(5万人)増の84万9300人で過去最高を更新。大型クルーズ船の寄港回数の増加や、航空路線の拡充などで積み上がった。
内訳は国内客が前年同月比5・7%(3万2700人)増の60万2800人。団体・修学旅行の受注が安定したほか、航空各社の提供座席数の増加も好調の要因となった。
外国客は航空路線が前年同月の188便から231便に増加したことや、15万トン級の大型クルーズ船の寄港回数が増え、7・5%(1万7300人)増の24万6500人となった。
11月はアビリンピックの開催や海外航空路線が190便から235便に拡充予定で、好調に推移する見込みだ。
1~9月の観光客数は745万人でハワイの観光客数749万人(暫定値)を下回っている。