写真を拡大 ジャイアントマンタ=15日午後11時23分、本部町・美ら海水族館

 ジャイアントマンタの沖縄美ら海水族館への搬送は職員総がかりの大プロジェクトだった。体が大きいため器具を特注し、念入りに計画。15日、朝から晩までかかって無事に運んだ。世界初の移送作業に密着した。(北部報道部・阿部岳、写真部・金城健太、古謝克公、デジタル部・渡口政史)

写真を拡大 ジャイアントマンタの搬送

「考えられる手、全て打った」

 9時55分 海洋博公園に隣接する本部町の通称エキスポ港で陸送用のコンテナ式水槽の組み立てが始まる(写真1)。幅5・2メートル、長さ3・5メートル、高さ1・5メートル。飼育員の松崎章平さん(41)は「ジンベエザメは長さがあるが、ジャイアントマンタは幅がある。特注品でないと入らない」

写真を拡大 (写真1)ジャイアントマンタ陸送のために特注したコンテナ式水槽を組み立てる飼育員(古謝克公撮影)

 11時2分 マンタを飼育するエキスポ港500メートル沖合のいけすに飼育員らが移動。搬送を前に採血(写真2)とエコー検査をする

写真を拡大 (写真2)搬送開始を前にジャイアントマンタの採血をチェックする獣医師

 11時5分 プロジェクトの現場リーダー松本瑠偉さん(40)はいけすの縁に立ち、「世界で誰もやったことがない搬送。でも、きっとうまくいく」

 11時11分 中心メンバーの金谷悠作さん(36)も「考えられる手は全て打ってきた。展示につなげて初めて僕らの仕事が完結する」と気を引き締める

 11時55分 内側でマンタを泳がせたまま、いけすをタグボートで引っ張ってエキスポ港へ搬送開始。浅瀬に引っ掛からないよう、満潮時刻に合わせた

 13時6分 マンタを傷付けないため遅い時は時速1キロ以下で進み、1時間以上かけて港に着岸(写真3)。船長の友利廣克さん(61)は「緊張した。元気でいてくれたら引っ張ったかいがあるね」

写真を拡大 (写真3)タグボートで引っ張ってエキスポ港に着岸したいけす(阿部岳撮影)

 13時半 岸壁では水族館を指定管理する沖縄美ら島財団の幹部らも到着を待つ。館長の宮原弘和さん(64)は「まだまだ大きくなると思う。たくさんの人に、海の神秘に触れてもらいたい」。水槽が大きく、陸送は夜間しか許可されない。マンタを見守る職員を残して一時解散