那覇簡裁が裁判官の押印がない無効な逮捕状を発付していたことが30日までに分かった。受け取った県警も気が付かないまま容疑者を逮捕。翌日に不備が発覚したため、いったん容疑者を釈放した上で、緊急逮捕した。

 那覇簡裁を指導・監督する那覇地裁によると、13日に県警から窃盗事件で逮捕状の請求があり、裁判所職員が草稿を起案。しかし、何らかの原因で裁判官のチェックを受けないまま発付してしまったという。

 県警も押印がないことに気が付かず、無効な逮捕状のまま15日に容疑者を逮捕。翌16日に送致した際、検察の指摘でミスが発覚した。検察は同日、容疑者を釈放した上で、緊急逮捕した。

 県警は「適正な手続きではなかったが、逮捕から72時間以内に勾留請求する必要があることから、結果的に検察が是正した形だと認識している」と釈明した。

 別の傷害事件でも13日、差し押さえ令状の発付で同様のミスがあった。

 那覇地裁の増田稔所長は「国民の人権に関わる令状事務でこのような事態が起きたのは誠に遺憾。今後、二度とこのようなことがないよう裁判官や職員に改めて注意喚起し、再発防止に努めたい」とコメント。現在、ミスの原因を調べているという。

 県警の筒井洋樹本部長も「令状のチェックについて指導を徹底していく」とコメントした。

 刑事訴訟法は逮捕状に容疑者の名前や容疑事実などを記載するほか、発付した裁判官が記名・押印すると定めている。そのため、押印のない逮捕状や令状は無効となる。