沖縄本島中部地域で組織の枠を超え、障がい者の雇用促進をサポートするチームがある。「中部圏域雇用促進チーム」(幸地睦子代表)は地域の企業などに対して障がい者雇用時の助言や、障がい者の就労支援などに取り組んでいる。11月27日には障がい者が働く職場を、障がい者や企業の担当者、就労支援員らが見学するツアーを企画した。幸地代表によると、県内では初めての試みで、「中部地域が先陣を切って、障がい者が働ける場所を広げる活動を進めていきたい」と話している。(中部報道部・比嘉太一)

知花卓さん(左端)からピーマンの袋詰め作業を教わるツアー参加者たち=11月27日、沖縄市登川・JAおきなわの「中部ファーマーズマーケットちゃんぷるー市場」

 チームの発足は2017年8月。県の「中部圏域自立支援連絡会議の就労部会」の参加者が中心となって立ち上げた。メンバーは障がい者が働く事業所の従業員や特別支援学校の教師、社会福祉協議会の職員、自治体職員、ハローワーク職員など18人。

 現在は月1回のペースで障がい者雇用の課題などについて意見交換しているほか、各地域で出前講座を開くなどの啓発活動にも携わる。

 ことし7月には障がい者雇用の先進地として知られる岡山県総社(そうじゃ)市を視察。現地の関係者と交流し、障がい者の雇用の場をさらに広げるために、何が必要か学んだ。

 11月27日の「働くを知る見学ツアー」では、障がい者を雇用したい企業や就職を希望する障がい者、支援に携わる関係者ら約150人が一緒になって中部地域の障がい者雇用に積極的な企業25社を見学した。

 沖縄市登川のJAおきなわ「中部ファーマーズマーケットちゃんぷるー市場」では、実際に障がい者が行っているピーマンの袋詰めなどの作業を、参加者らも体験した。同市場で10年務めている知的障がい者の知花卓さん(28)からも業務内容について説明を受けた。

 幸地代表は「障がい者側も企業側も、互いをよく知ることが大切だ」と強調する。「企業は障がい者が戦力となることを知る必要があるし、障がい者側も今は一般企業で働ける時代だとの意識を持つ必要がある。今後も企業と障がい者をつなぐ役割を果たしていきたい」と意気込んだ。