高まる期待、完走に万全-。第34回NAHAマラソンを翌日に控えた1日、那覇市の県立武道館で開かれた開会式には国内外からジョガーたちが集った。NAHAマラソン特有の沿道の応援の多さや思い出づくりに期待する声が上がった。
宮古島から同僚と出走する松堂知宏さん(45)は「沿道からのカメーカメー(どんどん食べて)攻撃がすごいらしい」と期待。同僚の津嘉山和人さん(48)は「完走しないと宮古に帰れないさ」と笑い、神里成亮さん(29)は「暑くなりそう。熱中症に気を付ける」と表情を引き締めた。
20回以上出場している小沢勇さん(77)=愛知県=は、今大会も妻の紀美子さん(74)と共に完走を目指す。約27年前に沖縄への転勤がきっかけで同大会に初出場し、その後も夫婦で参加した。「毎年新婚旅行の気持ちで沖縄に戻って2人で楽しい思い出をつくっている」と紀美子さんが照れくさそうに笑った。
福岡県の看護師の末次玲子さん(66)は「昨年は膝の調子が悪く、無念のリタイア。今年は絶対完走」とリベンジに燃える。友人の和田公代さん(53)は「2キロ地点に肉、36キロ地点にビールがあると聞いた。完走してフードポイントを全制覇したい」と声を弾ませた。
台北から訪れた林恵萍さん(44)は友人らと初出場。「地元の温かいもてなしを感じる大会だと友だちが勧めてくれた」と話す。
昨年浦添に移住した会社員の大貫淳さん(31)は「東京の友達を沖縄に呼びたくてマラソンに誘った。琉球ガラスの完走メダルがほしい」と笑顔。東京都の岩澤大地さん(31)は「3時間台を目指す」と意気込んだ。
那覇市の神谷亜希乃さんは、30歳記念で高校の同級生3人と初挑戦。「20代で挑戦できなかった地元のマラソン大会に挑む」と力を込めた。
武道館の外に立ち並んだウエアやシューズ、スポーツ飲料などを販売する協賛企業のブースは、多くのジョガーらでにぎわった。