成年年齢の引き下げを考えるシンポジウム「本当は怖い 成年年齢が18歳に」(主催・沖縄弁護士会)が1日、那覇市職員厚生会館で開かれた。県内の教育現場や弁護士ら5人のパネリストが登壇。若者がターゲットにされやすいマルチ商法などの被害が拡大する恐れがあるとし、消費者教育の充実を訴えた。

成年年齢の引き下げについて意見を交わす登壇者たち=1日、那覇市職員厚生会館

 成人年齢を20歳から18歳に引き下げる改正民法が今年6月、参院本会議で可決、成立した。施行は2022年4月1日。18、19歳も親の同意なしに契約を結んだり、ローンを組んだりすることが可能となる一方、悪徳業者の標的になる恐れも指摘されている。

 県消費生活センターの仲宗根京子相談員は「沖縄では横のつながりが強く、マルチ商法が発生しやすい」と指摘。「SNSで勧誘され、簡単に被害に陥るケースが増えている」と話した。

 2015年から18年11月までの同センターへの苦情相談件数は、当事者が17歳までは250件以下だが、18歳は367件、19歳は475件、20歳は799件と一気に増加。「成人年齢引き下げで、消費者トラブルが拡大する可能性がある」と指摘した。教育現場からは消費者教育の重要性が指摘されながらも、授業時間の確保の難しさなどから取り組みが遅れていることなどが指摘された。

 日弁連消費者問題対策委員会幹事の平澤慎一弁護士は、未成年者が商品購入などで不当な契約を結んでも親が無条件で取り消せる未成年者取り消し権を説明。「18歳成年になれば未成年を保護する防波堤が下がるため、悪徳業者は高校3年生から狙ってくる。早期の教育が重要だ」と話した。