山田健太専修大学教授の著書「沖縄報道~日本のジャーナリズムの現在」(筑摩書房)の刊行記念トークイベントが2日、那覇市牧志のジュンク堂書店であった。山田教授は沖縄の新聞2紙と、全国紙の在沖米軍基地問題などの報道を比較し、「偏向と言われるが、世界のメディアを研究する立場から言うと沖縄のメディアの方がまっとうで、輝いている」と話した。

「沖縄報道」について語る山田健太さん(右)、福元大輔さん(中央)、吉田健一さん=2日、那覇市のジュンク堂書店那覇店

 「不偏不党」や「公平中立」という姿勢は「多くの人に読んでもらいたいという販売、経営の戦略だった」と説明。「公平中立にこだわり、言いたいことを言えないのは間違っている。基地問題が解決しないことで住民の怒りが蓄積しているからこそ、沖縄では一歩踏み込んだ報道になる」と指摘した。

 また、各都道府県の新聞は6~7割が地元のネタで、沖縄では住民の命や健康に関わる基地問題を「扱わざるを得ない」と強調。「本土メディアでは沖縄問題が政治問題になり東京発の官邸や政治家の声が増え、沖縄の新聞と違いが出る。沖縄側を偏向と言えるのか」と疑問を投げ掛けた。

 沖縄タイムスの福元大輔記者、琉球新報の吉田健一記者が沖縄での取材の現状、9月の知事選でのデマやフェイクニュースに関する報道について語った。