玉城デニー知事の就任から2カ月たった。主要公約の一つ、中高生通学バス無料化の実現はいつごろか

▼県教育庁の担当課に聞くと「次年度から調査に着手し、実態を把握した上で検討する」との回答だった。予算額の試算や財源などもそれからの話だという。ずいぶん悠長だな、というのが率直な感想だ。このままだと現役高校生の在学中の実現は難しい

▼バス代が生徒の家計を圧迫している状況は、昨年の県の高校生調査で既に示されている。結果を施策に反映するため、公約に掲げたのだと思っていた。さらなる調査と並行して早期開始はできないのか。実現への熱意が薄れていないかと不安になる

▼うるま市には毎日6キロを歩いて登下校する高3の男子生徒がいる。宜野湾から那覇まで徒歩で通学する高2の女子生徒、北部には1人分のバス代しか出せないため日替わりで通学する兄妹もいる。その子たちにとって重要なのは「今」だ

▼最初から全員無料化が難しければ、半額補助や対象者限定でのスタートも考えられる。モノレールは昨年、困窮世帯の生徒対象の半額補助が始まったが、那覇以外の子はそもそも利用できない

▼通学バス無料化に期待し、初めて投票した高3の有権者がいたかもしれない。政治への信頼をなくさないためにもスピード感を持って取り組んでほしい。(田嶋正雄)