【東京】農林水産省は6日、2019年産サトウキビに国が支払う交付金単価について、前年より210円増額の1トン当たり1万6630円にすると自民党に報告した。11カ国による環太平洋連携協定(TPP)の影響に配慮し、5年ぶりの増額。農林・食料戦略調査会と農林部会合同会議で了承された。

広がるサトウキビ畑(2016年12月撮影)

 農水省と交渉に当たった野村哲郎農林部会長は「生産者からは本土の米と一緒だと(増額に)大変強い要望があった。サトウキビとビートは5年間、甘藷(かんしょ)は7年間、長いこと据え置かれた交付金単価をどうするかと議論した。台風災害や塩害、病害虫などいろいろな要素があった」と説明した。

 18年産の交付金単価(1万6420円)も30日にTPPが発効すると、210円増の1万6630円に改定される。国内産糖交付金(工場向け交付金)も発効後に増額する。

 自然災害からの生産回復などを支援するサトウキビ増産基金(セーフティーネット)事業は19年度以降も継続するため、必要額を確保する。働き方改革関連法により、沖縄と鹿児島の砂糖製造業へは5年間の準備期間を経た後に、残業時間の上限規制が導入される。2交代から3交代制になり労働力不足が懸念されるため、省力化など施設整備を支援する。

 生産振興対策としては、土作りや新品種の導入実証実験などの取り組み、農業機械などの導入、生産基盤の整備なども行う。19年産サトウキビの交付金単価については、19年10月の消費税引き上げまでに、生産コストの増加分を考慮した対応も行うという。

 県農業協同組合中央会の砂川博紀会長は「要望から150%くらい、満額回答。生産の増強にしっかりと取り組みたい」と感謝した。