【石垣】10月の交通事故で保護された国の特別天然記念物カンムリワシの成鳥が回復し、環境省石垣自然保護官事務所は11月27日、石垣市宮良の草地で放鳥した。石垣島での交通事故は今年6件(事故死5件)で、保護して放鳥できたのは今年初という。「政宗」と名付けられ、放すと同時に元気に森へ飛び立った。

交通事故で保護された後の治療とリハビリで回復し、放鳥前に元気な姿を見せるカンムリワシ「政宗」=11月27日、石垣市宮良

 政宗は10月25日に国道390号大里バス停付近で保護されたカンムリワシで、体重810グラム、全長52・5センチ。治療を受けた後、市名蔵の県傷病野生鳥獣保護飼養ボランティア施設「石垣やいま村ゲージ」に預けられ、リハビリを重ねてきた。

 事故前から片目が陥没しながら生存していた個体で、「独眼竜」でおなじみの伊達政宗から命名された。カゴから出るとすこぶる元気で、たくましさが感じられる豪快な放鳥となり、関係者らもほっとしていた。

 藤田和也上席自然保護官は「カンムリワシは、道路上で車にひかれた小動物を獲物として狙って舞い降り、交通事故に遭うケースが多い。法定速度を守って車を運転してほしい」と呼び掛けた。(奥沢秀一通信員)