長きにわたって愛される名著「クリスマス・キャロル」が、作家チャールズ・ディケンズと、物語の主人公スクルージによって紡がれる設定がこころ憎い。

映画「Merry Christmas!ロンドンに奇跡を起こした男」

 子だくさんで、家の修理費用にも事欠くようになったディケンズは、新作が書けずに思い悩む。ある日、メイドの少女が子供たちに語るクリスマス・イブに訪れる精霊たちの話をヒントに、ディケンズは自らの苦しかった生い立ちを思い出しながら、スクルージという冷酷で偏屈で人の心の温かさなどこれっぽっちも持ち合わせていない老人を主人公にした物語を生み出していく。

 クリスマスの頃、街には子供へのプレゼント選びに奔走する親ばかりが目立つ。本来のクリスマスの祝い方を、私たちはどこかで間違えて解釈してしまったのかもしれない。(スターシアターズ・榮慶子)

シネマQミハマ7プレックスで上映中