沖縄美ら海水族館(沖縄県本部町)は7日、光る深海ザメ「ヒレタカフジクジラ」が深海で発光する姿を世界で初めて撮影したと発表した。餌にかみついて体を左右に振った際、腹部が発光した。同水族館深海展示係の金子篤史さんは「引き続き調査を進め、今まで分かっていなかった生態を解明したい」と意気込んでいる。

腹部を発光させるヒレタカフジクジラ=残波岬沖合10キロ(沖縄美ら海水族館提供、超高感度カメラで撮影)

尾びれを持ち上げて体を振るヒレタカフジクジラ=9月6日、残波岬沖(沖縄美ら海水族館提供)

腹部を発光させるヒレタカフジクジラ=残波岬沖合10キロ(沖縄美ら海水族館提供、超高感度カメラで撮影) 尾びれを持ち上げて体を振るヒレタカフジクジラ=9月6日、残波岬沖(沖縄美ら海水族館提供)

 ヒレタカフジクジラは日本からオーストラリアまで太平洋に分布する全長約40センチの小型のサメ。体表に発光器があり、わずかに発光することが知られていたが、これまで深海での観察例はなかった。

 撮影は9月、読谷村・残波岬の沖合約10キロ、水深500メートルで実施した。耐圧容器に入れた超高感度カメラを沈め、餌のサバを設置するとすぐにサメが現れ、数分間で撮影に成功した。

 金子さんは「出現地点を把握したり、ダミーのカメラでテストしたり、事前調査が効果を上げた」と振り返った。

 金子さんによると、腹部の発光はオス、メスの区別のほか、大型捕食者に対して自らの魚影を消す役割があると推測されている。