銃を持ったまま脱走した空軍兵が身柄を拘束された沖縄県読谷村の残波岬周辺は、観光施設やホテルが立ち並ぶ一帯。米兵の所属する嘉手納基地から直線距離で約9キロの間には住宅地も続く。普段通りの一日を過ごしていた観光業関係者や現場付近の住民の表情には、不安や怒りが入り交じった。

(資料写真)米軍基地のフェンス

脱走兵の発見場所

(資料写真)米軍基地のフェンス 脱走兵の発見場所

9月に侵入事件も

 「拳銃を持った米兵がうろついていたなんて恐ろしい」。現場に近いゴルフ場に勤務する玉城幸志さん(53)は言葉を失った。脳裏をよぎったのは、村内で酒に酔った米兵が9月に女子高生と乳児が留守番する家庭に侵入した事件。「基地外に住む米軍関係者が最近増えたと感じるが、こう事件が続くと信じられなくなる」

 先月には沖縄駐留経験のある元海兵隊員が米国で銃乱射事件を起こし、世界中を震撼(しんかん)させた。

観光客を守る立場

 現場付近の村儀間の知花辰樹自治会長(44)は「軍事訓練でストレスを抱える米兵が、基地の外で銃を持ち、どんな行動に出るか分からない。なぜ基地周辺の地域にすぐ情報を伝えなかったのか。知らなければ対策もできない」と不信感をあらわにする。同じ6日に発生した渡慶次小周辺の不審者情報は即座に地域で共有された。「この差は何か。すごくショックだ」と語った。

 現場周辺は観光客やレンタカーが目立つ。村内ホテルの従業員は「住民を含めお客さまを守らないといけない立場にある。緊急の対応をしなければならず、情報は即座に流してもらわないと困る」と指摘。「米軍は銃器の管理をしっかりし二度と起こさない体制をつくってほしい」と求めた。