大型チヌの実績では県内随一の実績がある羽地内海。ワルミ大橋の架かる海峡部では、急峻(きゅうしゅん)な海底地形と強い潮流から生み出される乱流が大型チヌを呼び、湧川や仲尾次、屋我地区といった比較的浅場でも60センチに迫る数々の大勝負が繰り広げられた乗っ込み(産卵を控えた荒食い期)前チヌのホットスポットである。
名護市の宮里哲博さんは、中型チヌが釣れる屋我地島の屋我の桟橋がマイポイントで、以前から20~30センチクラスを数釣っている。よく晴れて波穏やかな7日、いつものように先端付近に立ち、水深3メートルの船道に向かって仕掛けを送り込む。ウキがゆっくりと向かって左に流れていた午前11時、ドングリウキが海中に潜り込んだ。竿(さお)を立てると沖に向けて20メートルほど走りだす魚。道糸とハリスは1・5号なので慎重にラインを巻き取る。「この日唯一のアタリだった」と話した55・6センチのチンシラーを仕留めて満足げだった。
【仕掛け】竿0号、リール2500、ドングリウキ3B(ハリス1メートルにガン玉大をセット)。
年越しは必ず釣りに行くというチーム笛吹隊の伊波智樹さん。12月31日にも読谷海岸に打ち込み釣りへ。小雨が降りしきる中、午前3時から3時間後の最満潮に狙いを定めた。3本揃(そろ)えた竿はシガヤーダコに島ダコ、冷凍ボラ、ウツボの切り身とグルメなタマンに合わせて豪華なラインアップ。午前7時、正面に投げた2本の本命仕掛けとは別に、正面の岩場を避けて左斜めに打ち込んだ島ダコ仕掛けのノーブランドのタマン竿にヒット。69センチ4・62キロのウムナガーを釣り上げた。釣った魚は家族と両家の実家におすそ分けして喜ばれたという。
新年の釣り始めは、職場の同僚らとガラサーミーバイ釣りが恒例だと話す名嘉原朝一さん。元日の午前6時に那覇一文字へ渡りポイントを確保。この日は海面から18メートルの位置に仕掛けを設定。乗っ込み期のガラサーミーバイは食欲旺盛で、午前中はアタリが多く仕掛けの出し入れにひっきりなし。午前7時すぎの日の出前に知念さんにファーストヒット、続いて与那覇さん、大城さんと同僚に2キロ弱サイズが連発した。名嘉原さんも負けじと3・2キロを釣り上げ幸先の良いスタートを切った。
【仕掛け】竿は赤鬼545、リールがシーラインZ40WH、道糸PE30号、瀬ズレワイヤー35番、ハリスワイヤー35番、オモリ30号、石鯛(いしだい)針18号、ウニ丸掛け(2個)。(名嘉山博・釣りPower)