航空自衛隊那覇基地が、沖縄県渡嘉敷村の前島での訓練実施に関し「永久承諾」の取り決めがあるとして、村に通知しないまま訓練を実施していたことが10日までに分かった。一方、村は「永久承諾」について確認しておらず、関連する文書も見つかっていないとしている。村は「どういう経緯で訓練が始まったのか分からない。地権者として村有地の使用を許可しているという認識はない」と困惑している。

 村によると、11月26日に同基地から「(前島での)訓練に関して2000年に『永久承諾書』のような取り決めがあったと思うが、村側に文書が残っていないか」との連絡があって初めてその存在を知った。

 書面を探しているが10日現在、見つかっていない。同基地でも書面は確認できていないといい、村の担当者は「取り決めが実際にあったかどうかは不明」とする。

 村によると、同基地が前島で訓練を始めたのは2000年ごろから。前島の北側の砂地や東側の桟橋でヘリの離着陸訓練を目視しているという。ただしこれまで訓練の実施について同基地に問い合わせたことはない。

 2000年当時、村長を務めていた小嶺安雄氏は「同基地と訓練について取り決めを交わしたことはない。自治体と国側が何らかの契約を交わす場合は、覚書なり書面を残すはずだ」と取り決めについては否定している。

 座間味秀勝村長は「前島には住民が住んでおり、訓練は望ましくない。航空自衛隊には訓練を考え直してもらうよう協議したい」と述べた。

 同基地は本紙取材に対し「事実関係を確認している」としている。