那覇市から北に約120キロ、車で約2時間半の距離を走ると見えてくるのは、国頭村の奥集落。人口約170人の約8割が高齢者というのどかな山あいの集落だ。その集落に今年1月末、「軽食タチントー」がオープンした。店主の宮城恵子さん(61)は「地元の人に愛される店にしたい」と低価格で料理を振る舞っている。

とんかつ定食(600円)には、シーブン(おまけ)として揚げ豆腐も付く

「地域の人に愛される店にしたい」と話す店主の宮城恵子さん=10日、国頭村奥

軽食タチントーの場所

とんかつ定食(600円)には、シーブン(おまけ)として揚げ豆腐も付く 「地域の人に愛される店にしたい」と話す店主の宮城恵子さん=10日、国頭村奥 軽食タチントーの場所

 奥で生まれ育った宮城さんは、国頭村の役場職員を退職し、「地元のお年寄りが気軽に集まれる場所をつくりたい」と店を始めた。店名は、奥のシンボル的な存在で地元住民から親しまれている二つの岩からとった。

 料理の食材はなるべく地元のものにこだわり、住民が差し入れで持ってきた新鮮な野菜を使っている。「1人暮らしの高齢者に毎日来てもらいたい」という思いから、野菜チャンプルー、豆腐チャンプルー、チキンの唐揚げなどはワンコインの500円。とんかつ定食も600円と格安だ。

 お茶の産地でもある奥の特徴を生かして緑茶「奥みどり」も提供。シークヮーサージュース(300円)は果汁100%、コップ1杯で15個分のシークヮーサーを使用する。「料理もおいしいけど、お茶もジュースもおいしい」と客には大好評だという。

 店にはカラオケ機もあり、無料で楽しめる。これまでカラオケを楽しむには村辺土名まで片道30分の距離を往復していた住民も喜んでおり、地域になくてはならない存在となっている。宮城さんは「これからも愛される店として、続けていきたい」と話した。(北部報道部・山田優介)

 【お店データ】国頭村奥481の2。営業時間は午前11時半~午後2時半(ランチ)。午後5時~8時(夜の部)。火曜、水曜定休。電話0980(41)8166。