【石垣】今年の豊作や地域住民の健康を祈る石垣市平得の種子取祭(たねどりさい)が12日、大阿母御嶽(ホールザーオン)前で開かれ、道路を馬9頭が駆け抜ける「カタバル馬」や伝統舞踊が奉納された。
昔、農業のパートナーとして多くの家で馬を飼っていたころ、娯楽として平得では競馬を開いていた。速さではなく美しく走ることで勝負を決め、祭りでも愛好者が馬に声を掛けながら勇壮な走りを披露した。
着飾った女性3人が乗馬する「花馬(はなうま)」も登場し、見事な手綱さばきに観衆から大きな拍手が送られた。
祖父が馬を飼っているという翁長直樹君(11)は「いつか人より大きな馬に乗って、祭りで走りたい」と目を輝かせていた。