沖縄県が14日に発表した2018年度小中学生調査の中間報告で、困窮世帯の割合は25・0%となり、初めて実施した15年度調査から4・99ポイント下がり、改善した。世帯収入が300万円未満の割合が前回から7・1ポイント減の31・3%となった。有識者は「県が子どもの貧困対策を含め多くの振興施策を推進している効果とみられる」と分析する。ただ、全国の子どもの貧困率13・9%(15年)の約2倍の割合は依然として深刻な状況。

沖縄の子どもの4人に1人が「困窮層」で、依然として深刻

2018年度県小中学生調査の中間報告会見で概要を説明する(右から)山野則子大阪府立大教授と山野良一沖縄大教授、本村真琉大教授ら=日、県庁

世帯収入

沖縄の子どもの4人に1人が「困窮層」で、依然として深刻 2018年度県小中学生調査の中間報告会見で概要を説明する(右から)山野則子大阪府立大教授と山野良一沖縄大教授、本村真琉大教授ら=日、県庁 世帯収入

前回調査より4.99ポイント改善

 手取り収入を世帯人数で調整した等価可処分所得が年122万円(貧困線)未満の世帯を困窮層、122万円以上を非困窮層とした。

 困窮層の割合は小学1年で22・6%(前回より7・4ポイント減)、小学5年で26・7%(同4・4ポイント減)、中学2年で25・9%(同2・8ポイント減)で、調査対象のいずれの学年も困窮層が減少した。一方、困窮世帯に学用品費などを支援する就学援助の利用率は各学年で前回より増加。制度周知の成果が出た。

 今回は中間報告で、最終分析は年度内にとりまとめる予定。調査結果は県計画の改定に反映させる。

 調査は8~9月に実施。独自調査をする宜野湾市と久米島町を除く全市町村の計129校を通して調査票を配布・回収。小学1年は保護者、小学5年と中学2年は子どもと保護者に聞いた。子ども6038人、保護者9054人中、各約75%、約71%の有効回答を得た。県から委託を受けた大阪府立大学が分析した。

デニー知事「大変厳しい状況」

 玉城デニー知事は「困窮世帯の割合は全国の約1・8倍と高く、子育て家庭の生活実態が大変厳しい状況にあることが明らかになった。一方で、就学援助の利用向上など各種施策の成果が表れつつある。今後、調査結果のさらなる分析を行い、県子どもの貧困対策計画の改定に反映させ、施策の充実につなげたい」とのコメントを出した。